断捨離をすることで身も心もすっきりと
モノを持ちすぎない生活スタイルである「断捨離」は、言葉が登場してから既に10年近くが経過しているにも関わらず現在もなお多くの人が実践している言葉です。
もともと「断捨離」というのは仏教用語をもとにしたもので、身の回りのものを片付けるための思想の一つとして紹介されたのがきっかけでした。
最初は片付かない家の中をすっきりさせるための方法の一つとして開始されたものでしたが、その根底にある深い思想性もあって単なる方法論にとどまらない高尚なものへと昇華されています。
というのも私達が普段の生活でついついものを溜め込みすぎてしまうことで、余計ものを身の回りに置きそれが気持ちを淀ませてしまうことにつながるからです。
断捨離というのは自分の心を省みてそれが本当に必要なものであるかどうかを自分で考え、その上で必要がないと思えるものはバッサリを捨ててしまおうということに真髄があります。
「断捨離」という言葉の意味には「断:これから余計なものは買わない」「捨:今持っている不要なものを捨てる」「離:モノに執着する気持ちをなくす」という3つが含まれています。
よく世間的には「断捨離」というと、部屋の中にあるものをとにかくバッサバッサと捨てていくことばかりが強調されていますが、本質的には捨てるということだけでなく新たにものを増やさないというところまでを実践するという意味が含まれています。
ちなみに「断捨離」という言葉はメディアで紹介されるときには「断舎利」と表記されることがありますが、これは著作権嬢の問題に対応するものなのだそうです。
「断捨離」という言葉を最初に提唱したのはやましたひでこさんという本の著者が考えついたもので、商標登録もされています。
個人のブロクなどで使用をする分にはかまわないとのことですが、商業用に使用する場合には「断捨離」というオリジナル表記は使用できないことになっています。
モノを捨てることで心の余裕ができる
人の心というのは案外単純なもので、今目の前にしていることやものに大きな影響を受けます。
すなわち、すっきりとしていてキレイに片付いた部屋に住んでいることで気持ちもすっきりシンプルに考えることができるのですが、反対にごちゃごちゃと散らかった部屋に住んでいると同じように乱雑な心の中になっていってしまいます。
最初に「断捨離」が提唱されたのもまさにそうしたことが関係しています。
複雑な選択や思想が必要になってきている現代だからこそ、余計なものを身の回りや頭の中から取り去り、ごくごくシンプルに問題に対処していくということが大切になってきます。
捨てるべきものは何なのか、本当に自分がほしいものは何なのか、それを考えるきっかけが断捨離なのです。